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2007-10

天に召された浦島太郎

9月12日、私の父が亡くなりました。
享年70歳。生涯を終えるにはまだちょっと早かった。

去年の11月に心肺停止で緊急入院して、
12月下旬に退院してからは、家でのんびり生活。
低酸素脳症の後遺症による記憶障害で、
本人もちょっと困ったりしていたようですが、
以前よりもカリカリイライラすることがなくなり、
性格が良いほうへ変わった父に対して、
家族としてはとっても付き合いやすかった!

車の運転や仕事は全く出来なくなり、
病院での診断による病名は「認知症」。
「認知症」っていっても、いろいろな人がいるのね。
本当に素直で朗らかになって、
孫たちのことをよく可愛がってくれました。
30歳くらいから現在までの記憶が失われてるので、
まるで浦島太郎みたいだったよ!

そんな父でしたが、9月12日の夕食前、
寝室でTVを見ながらまた心肺停止に陥ったらしく、
夕飯の準備を終えて母が呼びに行った時には、
既に冷たくなっていたそうです。

夜7時前に母に呼ばれて私たち家族が病院へ着いた時、
救急隊員のかたが、
一生懸命心臓マッサージをして下さってました。
人工呼吸器によって、一応「呼吸」している父。
お医者さまの説明を受け、心マの手が止められ、
心電図が平坦に。
呼吸器のスイッチも切られて、時計は午後7時3分でした。

父の遺体を見ながら、「亡骸(なきがら)」っていう言葉が
思い浮かびました。
「遺体」っていうか、「亡骸」っていうのがピッタリな気がした。
この、見えている体は、
「こころ」が入っていた器なんだなぁ…って思った。

我が家はキリスト教のため、
教会での通夜・葬儀ミサで、
たくさんのひとに祈って頂きました。
認知症で仕事もやめちゃってたし、
当初は小さくやる予定だった葬儀でしたが、
仕事をしていた時の知り合いのかたが、
本当にたくさんきて下さいました。
とてもありがたかった。

葬儀などで忙しく、そして慌しく過ぎた育休最後の1週間。
でも、職場に迷惑をかけることなくいろいろ出来たので、
復帰予定の私としては、父に感謝!でした。

実家にひとり残された母。
車で5分の距離に暮らす私たち家族は、
以前同様、まめに顔を出そうと思ってます。

浦島太郎は天に召されて、
先に神様のもとに行っていた身内や友だちと、
いろいろ語らっていることでしょう!

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